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陸自水陸機動団、尖閣周辺に展開 離島奪還部隊、年度内にも

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 水陸機動団が洋上に展開する運用は米海兵隊の水陸両用即応群(ARG=アーグ)に準ずる。在沖縄米海兵隊の陸上部隊は定期的に海軍揚陸艦に乗り、ARGとして東シナ海などに展開し、訓練を行ったり、実任務に備えたりしている。

 米海兵隊は海兵空陸任務部隊(MAGTF=マグタフ)という編成にも基づいており、MAGTFでは陸上・航空部隊が運用の中核となる。航空部隊は陸上部隊の輸送を担い、「両部隊は日常的に合同訓練を行う」(自衛隊幹部)ため、近い場所に拠点を置くことが欠かせない。

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設で米海兵隊オスプレイの新たな拠点は、陸上部隊も拠点を置くキャンプ・シュワブの同県名護市辺野古沖しか選択肢がないのもそのためだ。

 一方、防衛省は水陸機動団を輸送する陸自オスプレイについて、水陸機動団の拠点の相浦駐屯地から約60キロの佐賀空港に配備する方針だが、地元の反対で難航。米海兵隊オスプレイの整備拠点のある木更津駐屯地(千葉県木更津市)への暫定配備を検討しているが、相浦と木更津は約1千キロも離れており、水陸機動団とオスプレイの日常的な合同訓練もままならない。

 水陸機動団は突発的な離島侵攻では海自艦艇に乗る時間的余裕がなく、オスプレイで緊急展開することが想定され、防衛省には対処力の観点からオスプレイの佐賀配備の重要性を説明することが求められる。(半沢尚久)

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