12式地対艦誘導弾

諸元等(誘導弾)
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全長]5.00m
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直径]350m
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重量]1500kg (最近の陸自ホームページでは、700kgに修正されています。http://www.mod.go.jp/gsdf/equipment/fire/index.html)

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製作]三菱重工業

(以上陸上自衛隊ホームページより)

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 88式地対艦誘導弾の後継機です。2016年度防衛省予算で新規購入する地対艦誘導弾は12式だけなので、石垣島にもこれを配備すると予想していましたが、2016年5月24日の防衛省第2回説明会で、石垣島に配備するのは12式と正式に認めました。

 車載型で島内各地に展開し、はじめは固体燃料ロケット(ブースター)により高射角で発射され、途中でターボジェットエンジンによる巡航ミサイルモードに移り、海上、航空自衛隊の哨戒機から目標艦船の位置情報を受け取り、GPS信号で自分の位置を確認しながら飛ぶ「GPS誘導」を利用し、最終段階では本体搭載のレーダーで目標の艦船を捕捉しつつ(アクティブ・レーダー・ホーミング)海面すれすれに飛んで、ピンポイントで弾着・破壊する兵器です。発射機搭載大型車両に積まれた6本の四角い筒(キャニスター)に6基のミサイル本体が入っており、同時に6つの対象を攻撃できます。

 防衛省は射程を公表しておらず、「尖閣周辺を射程に収めるか?」との国会質問に対しても、否定も肯定もしていませんでした。しかし、2016年5月24日の第2回説明会で、有効射程は百数十km、石垣島に配備した場合尖閣諸島を射程に収めるかどうかは「お答えを差し控えます」と答えました。百数十kmとは、幅のある言い方ですが、20146月の産経新聞記事によれば射程は約200kmで、平得大俣から魚釣島までの距離約165kmを優に超えています。ただし、これは海上、航空自衛隊哨戒機のレーダーによる目標艦船の位置情報を受け取るデータリンクが有効な場合のことで、それを失えば水平線(例えば標高70mのレーダーから見て約30km)の彼方の目標は狙えません。

 現行中期防衛力整備計画が「海上優勢の獲得・維持」のために「…地対艦誘導弾を引き続き整備する」と述べているように、周辺海域の艦船を狙える攻撃性の高い兵器です。201311月の自衛隊統合演習で防衛省が88式を石垣島に持ち込もうとしたとき、中山義隆市長は「PAC3とは違い攻撃するものなので反対する」としてこれを断りました。

 Wikipediaによれば、レーダーなどを含むシステム構成は、

  捜索標定レーダー装置:2基(1/2t トラックに搭載、おそらく海岸線沿いの高台に展開)

  中継装置:1基(1/2t トラックに搭載

  指揮統制装置:1基(3 1/2t トラックに搭載)

  射撃管制装置:1基(同上)

  発射機搭載車両:1-4輌

   及び誘導弾6発(1輌当たり)

  弾薬運搬車:1-4輌

   及び誘導弾(予備弾):(1輌当たり6発を7t トラックに搭載)

となるそうです。

 1両あたり6発の誘導弾を載せる発射機搭載車両は、以下のようなものです。

(写真出典 http://car.watch.impress.co.jp/img/car/docs/716/849/html/049.jpg.html)

車両重量に誘導弾6発の重量9t、さらに発射機の重量を加えると、全重量は40t近くになるのでしょう。糸数慶子参院議員の質問主意書に対する政府回答では、石垣島に配備する地対艦誘導弾部隊の人員は約100人ということですから、発射機搭載車両は数台配置するのでしょう。こんな巨大な発射機搭載車両が何台も、指揮管制装置車、弾薬・予備弾運搬車などの車両群を引き連れて島中を走り回るなんて、どんな感じになるのでしょう。

参考:所属 地対艦ミサイル連隊 

  12式地対艦誘導弾 YouTube動画

88式地対艦誘導弾

諸元等(誘導弾)
[
全長]5.00m
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全幅]0.35m
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重量]660kg
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有効射程]百数十km

[
製作]三菱重工業

  海岸に面した山の背後から発射すると、あらかじめプログラミングされたコースにしたがって山腹をう回、洋上に出て低高度で飛翔し目標に命中するという、日本独自のアイデアが生かされている。

(以上陸上自衛隊ホームページより)

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 既に新規製造を終了している機種ですが、陸上自衛隊ホームページにも有効射程の数値が載っており、「海岸に面した山の背後から発射する」と、「なるほど、だから於茂登岳南面か」と思える説明もあるので、紹介します。Wikipedia によれば、飛翔速度は1,150km/h(319.4m/s 亜音速)です。

  88式地対艦誘導弾実射試験 YouTube動画

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